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親指シフトキーボードランキング公開!

親指シフト関係で最近の話題といえば、もっぱら今月末~来月初に出荷開始となる新しい携帯型親指シフトキボードFKB7628-801(通称サムタッチ Thumb TouchTM) です。
http://www.fcl.fujitsu.com/release/2010/20100715.html

現在、表参道にある富士通専門店「アクセス」で現物(製品評価機)が展示されていて実際に触れて試すことができます。
http://www.saccess.co.jp/oasys/fkb7628rc.html

私もこれまで2回お邪魔して触れてみました。社長さんもいらっしゃったので、いろいろ話もしました。2回という限られた機会ですが、サムタッチを実際に触れてみられたことは大変良いことでした。このように親指シフトユーザーのための機会を提供しているアクセスさんに感謝します。

サムタッチを実際に使ってみての詳しいレビューは入手してからしたいと思いますが、限られた情報ながら、サムタッチはかなり期待できるという印象を持ちました。そこで、これまで私が使ったことがある親指シフトキーボードのランキングを作ることを思いつきました。これはきわめて私的な印象に基づくもので、キーボードそのものだけでなく、私が実際に使っていたときのハードやソフトの環境にも影響を受けるものなので、他の方の参考にはならないかもしれませんが、新しい専用キーボードができるというそうそうない機会(笑)に免じてご笑覧ください。

100
95Rboard Pro for PC
Rboard Pro for Mac
90FMV-KB232
85FKB7628-801(サムタッチ)
OASYS 30 AFIII
80FMV-KB231
75FMV-KB211
Rboard for Mac
70FKB8579-661
65Rboard for Keitai(RBK-110CIIN)
60
55
50
45JISキーボードのエミュレーション
40

このうち、60以上は「合格」です。

すでに書いた通り、きわめて個人的、主観的なランキングなので根拠など詰めないでください(笑)。

親指シフトとローマ字入力の速度比較

親指シフトの入力の様子を撮った動画が一部で好評を博していた(笑)のに気を良くして、新たな動画をアップしました。

親指シフト タイピング動画 番外 (ローマ字入力との比較)
http://www.youtube.com/watch?v=b38NLJhJsO4

説明に書いた通り、ローマ字入力は普段はあまり使わないのですが、それでもタッチタイプができる程度には使えます。

この動画をアップした主な理由は、両方式での打鍵の様子を実際に見て比較してほしいというものです。ローマ字入力では指がせわしく動いている感じが分かるかと思います。

両方式に対する私の習熟度には違いがあるので、これを見てローマ字入力と親指シフトでの入力速度比較について簡単に結論を出すことは控えるべきでしょうが、私が思ったことがあります。

親指シフトとローマ字入力を実際に比べた動画を探すと次のものがありました。

親指シフトとローマ字入力の速度比較
http://www.youtube.com/watch?v=IbbLIbwM7M4

この方の普段の入力方法がどんなものであるかは不明ですが、親指シフトでの入力速度が140字/分(できあがりの文章で)というのは割合速い方だと思いますので、少なくとも慣れた親指シフトユーザーであることは推測できます。

この動画での親指シフトの入力速度は140字/分、ローマ字入力は99字/分ということです。

一方、私の動画で見ると、できあがり145字の文章を入力するのに、親指シフト、ローマ字入力それぞれでおおよそ82秒、112秒かかっています。どちらも上述の140字/分、99字/分には及びません。ただ、両方式の入力速度の比はどちらの動画でも親指シフトがローマ字入力の1.4倍程度になっています。

すでに述べた通り、これらの動画での入力速度の違いがそのまま両入力方式の性能の違いであるとすることには慎重であるべきですが、このような「実験」を積み重ねていく中で、ある程度の目安となるものができあがっていくのだと思います。

親指シフトで最も速く入力できる人はおそらく200字/分を楽に超えると思います。そのような速度に達するようにするには、それなりの練習が必要です。しかし、そんなに速くなくても、少なくともローマ字入力より速く入力できるようになるのは難しいことではないと、これらの動画を見て感じました。それと、後者の動画の説明にあった「速度以上に、ローマ字入力をすると大変疲れました。。。」というのは私も同様に感じました。親指シフトユーザーならみんな同感だと思います。

親指シフトのタイピング動画公開!

すでに親指シフトウォッチで書いたのですが、親指シフトでの入力の様子を大量に動画にしてアップされている方がいます。

私も及ばずながらですが、親指シフトでのタイピングの様子が分かるようなビデオを作ってみたいと思っていました。本業が多忙だったり出張が入ったりしてなかなか取りかかれなかったのですが、やっと環境が整いました。

本当は「親指シフト練習」の画面とキーボードを並べて出したかったのですが、どういうわけか「親指シフト練習」がインストールできませんでした。しかたがないので、「親指シフト練習」に出てくる文章をエディターに張り付け、それを入力していくというかなり原始的なことになりました。

以下、環境を少し説明します。

OS: Windows Vista
キーボード: FMV-KB232
日本語入力プログラム: Japanist 2003
ウェブカメラ: Buffalo BSW20KM02HWH (200万画素)
ビデオキャプチャープログラム: AMCAP
画面キャプチャープログラム: Bandicam

このようなビデオをとってアップロードするのは初めてなので、もしかしたらもっとうまくできたのかもしれませんが今回はこれでお許しください。

ビデオはYouTubeの以下のリンクで見られます。

http://www.youtube.com/watch?v=Rylm9PQTF6I
http://www.youtube.com/watch?v=YTrThEFhlWg
http://www.youtube.com/watch?v=19SRgXFTeOM
http://www.youtube.com/watch?v=43nDTwQ9g9Y
http://www.youtube.com/watch?v=vmxtKGkPALQ

テーマ : You Tube
ジャンル : コンピュータ

同手シフトとクロスシフト

このところリナックスでの親指シフト入力についていろいろ考えたり実験していました

そうした中で今更ながら気づいたのが、キーボードの数字キーの段については同手シフトでもクロスシフト(異手シフト)でも同じ記号が出てくることです。

親指シフトの本質的な革新はいうまでもなく「親指と他の指との同時打鍵」であると考えます。親指を使うことで一つの文字キーを3通りに活用できるようになったため、文字の配列における自由度が大きく広がりました。

このことから考えると数字キーについて同手シフトとクロスシフトを区別しないのは、ある意味で「もったいない」ことかもしれません。もちろん、数字段のキーについて両者を区別しないのは理由があって、親指シフトキーから遠いために指使いがやや窮屈なのと使う指が微妙に異なる (例えば「6」をどちらの指でタイプするかはひとにより異なる) 可能性があるので、あえて両者を区別しなかったのかもしれません。

数字段の記号をタイプするときに同手シフトとクロスシフトのどちらを使うかというと、私自身は同手シフトを使っています。これが標準なのかどうかは知りません。親指シフトの練習本などを見ると書いてあるかもしれません。

少し細かい話かもしれませんが、同手シフトとクロスシフトのどちらの方が「親指シフトらしい」かを考えてみました。

例えばNECが開発したM式でも親指との同時打鍵を取り入れていますが、クロスシフトだけです。

親指シフトを勧めている古瀬幸広さんは「NICOLA派宣言」の中で、「とくに同時打鍵が素晴らしい。」と述べています。具体的にどこがとは書いていません。私が思うのは、親指シフト(NICOLA)でクロスシフトには原則的に濁音を当てたことで、日本語の持つ音韻的、表記的特徴とクロスシフトという手指の動きをリンクさせたことなのかもしれません。
(注)

詳しいことは人間の生理学の知識がないと分からないのですが、同手シフトとクロスシフトでは技術的にもポイントが違う気がします。すなわち、同手シフトでは、親指と他の指は平行に動くので、キーボードの構造さえきちんとできていれば同時打鍵のタイミングは合わせやすいと考えられます。一方でクロスシフトは、両方の手の指を使うので、キーボードの構造(親指シフトキーと文字キーの位置関係等)については制約条件は少ないものの、両手のタイミングを合わせるのは少し難しい気がします。

こうしたことから私は同手シフトの方がより親指シフトらしいのではないかと思うようになりました。皆さんはどのように感じておられるでしょう。また、親指シフトユーザーの皆さんは数字段の記号を入力する場合、同手シフトとクロスシフトのどちらをお使いでしょうか。

(注)追記です。
ここはよく見るとおかしいですね。古瀬さんが言っているのは「同時打鍵」のことなのでクロスシフトのこととは関係ありません。私の全くの思い違いでした。

富士通の新社長

富士通の新社長決定のニュースです。

新社長は山本正己(やまもとまさみ)氏という方のようです。

読売新聞(オンライン版)によると

入社して最初の15年間は、日本語ワープロとしてヒットした「オアシス」の開発を担当。今でも、富士通が開発した独自の入力方法「親指シフト」への誇りは強い。
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/enterprises/jinji/20100123-OYT8T00333.htm?from=yoltop



ということです。一般紙の経済面に「親指シフト」の文字が出てくるのも珍しいと思いますが、よほど印象的だったのでしょうか。会見のビデオや他紙の記事には親指シフトのことは出ていないようですから、もしかしたら読売新聞の記者が別途知っていたことなのかもしれません。

富士通も大きな組織ですから、社長が親指シフトに理解があっても会社全体でどのようなアクションとして出てくるかは分かりませんが、ともかくは親指シフトを誇りに思っている方がトップにいることは何となくうれしい感じです。具体的な行動がどのようになるか注視していきたいと思います。

親指シフト語録

親指シフトの良さはなかなか説明することが難しいものがあります。それはひとえに親指シフトの目指すところが「快適な日本語入力」だからで、『快適さ』なんて、数値で測れるようなものではないからです。もちろん、快適だから早く打ててスピードも上がるということもあるわけですが、これはあくまでも副次的な効果です。いずれにせよ、説明しにくいのは確かです。

それならばいっそのこと、説明の難しさを逆手にとって、感覚に訴えることで、親指シフトがどういうものかを「感じて」もらおうと考えました。この手段として、親指シフトを使うということは「どういうことなのか」ということについて、親指シフターが書いた言葉を並べてみました。

親指シフトキーボードのユーザーはその普及に熱心な方が多く、それが時々、原理主義者のように見られることがあります。ユーザーのほめる声だけ出すのはますます誤解を受けるようなものだといわれることも覚悟して、ネットで探せる範囲内で集めてみました。書かれている方のバックグラウンドもさまざまです。親指シフトを使うことの醍醐味を皆さんがどのように表現されているか、じっくりと味わって下さい。(敬称略、順不同)

親指シフト(NICOLA)は、「日本語を指でしゃべるキーボード」です。[このコピーは富士通の親指シフト開発部隊によるものです。]

(田之上裕人「親指シフト(NICOLA)をパソコンで使おう」http://homepage1.nifty.com/cura/oya/

私達人間の指というのは、親指と他の四本の指を同時に動かし、物を掴むことができるようになっています。それは人類が猿であった時からの歴史で、手を動かすための脳の構造がそのようになっていると考えられており、このことからも親指シフトにおける親指と他の指との同時打鍵という方法は、私達にとってむしろ自然で、最も無理のない方法であるといえるでしょう。

(日本語入力コンソーシアムhttp://nicola.sunicom.co.jp/thumb2_2.html

親指シフトキーボードは、日本語本来のリズムに合った入力方法で脳と指を動かすだけでなく、かつ、速いのです。これは、母国語の美しさを守るキーボードです。

(姫野カオルコ「親指シフト・キーボードを普及させる会」ホームページ「有識者の意見」http://www.oyayubi-user.gr.jp/YUUSIKISYA/himeno.htm

親指シフトでは、思考を全く妨げない入力ができます。指も疲れず、長文作成も楽々。しかも、超高速連打が可能!! 日本語入力は、断然、親指シフトです。

(Hiroki Maruyama「H.M. Page」http://hmpage.jp/nicola.htm

親指シフトは国力だ

(かないまる「親指シフト応援演説(親指シフトは国力だ)」http://homepage3.nifty.com/kanaimaru/oya/ouen.htm

私が、親指シフトキーボードを愛用する理由は、たった一つです。

己が、文章一一ひいて言えば言葉を考え、それを文字にしようとした時。

その言葉を考える速度に等しいそれで、文章を入力していく事が出来るからです。


(海野懐奈「親指シフトキーボードの普及の為に その2」http://www.lightrap.com/Yozakuradou/oyayubi/oyayubi2.html

「速くまたは沢山打ったりしないから、インクの出にくいボールペンでもかまいません」 ってことは絶対無いな。そういうことだよ。親指シフト全般に言えることだが。

(2ちゃんねる「新・親指シフトキーボード買った?」http://pc.2ch.net/pc/kako/1005/10051/1005185843.htmlの608)

はっきり言って、手先が硬直しそうな冬場でも、JIS仮名入力に比べて楽に文章作成ができるのは、本当に有り難いことです。

(あおちゃん「りんく・・・あっちゃこっちゃ!」http://www.asahi-net.or.jp/~bi3t-aoym/mylink.htm)

この記事は「親指シフト語録」http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub13.htmを修正したものです。

「後退」キーの持つ意味

親指シフトユーザー同士での議論でもっとも意見が割れるものの一つが、「後退」またはBackspace (BS)の位置かもしれません。

もともと、ワープロ専用機のOASYSでは、中段の右手小指のホームポジションの一つ右(親指シフトキーボードでは「ん」の右)に置かれていました。ところが、パソコンでも親指シフトが使えるようになってくると、後退がキーボードの右上隅にあるというパソコンでの作法に合わせられるようになってきました。

ワープロ専用機のOASYSがなくなった今、パソコンで使える親指シフトキーボードの後退キーの位置はいろいろです。ハード的に決まっている位置をソフトで換えるようにすることができるようになっているものもあります。

こうした状況で親指シフトユーザー間でも後退キーの位置に関しての論争があります。「ん」の右側にあるのを「OASYSレガシー」という言い方をする場合もありますが、私自身はあまり好きではありません。

私自身の本問題に対する意見ははっきりしていて、後退は「ん」の右でないといけないというものです。なぜかというと、キーボードは「考えながら使う」ものだからです。

キーボードが単に清書のための入力装置なら、正確に速く打つための訓練をして間違えないようにするだけの話です。世にあるキーボード練習ソフトは大方この考え方を具現化しています。ところが、自分の考えを文章にまとめるためにキーボードを使う(これは現在では一番効率的な方法であるし、将来にわたっても大きく変わらないでしょう)とすると話は違ってきます。なぜなら、考えをまとめるプロセスというのは、一直線のものではなく、必然的に行きつ戻りつしながら作り上げていくものであるからです。そうした意味で、直前に入力したものを消して新しい文字、単語、文章にするというのは、一連のプロセスの自然な一部で、だから、やり直しをするのが容易な道具でないと困るのです。

後退キーが「ん」の右にあれば、小指を少し伸ばすだけで届きます。普通のパソコンのキーボードでは、右手の小指を大きく伸ばして、おそらくタッチタイプでは難しく、目はキーボードを見ることになるでしょう。これでは思考は中断してしまいます。指をホームポジションに戻すことも面倒です。だから、後退は「ん」の右になければいけないのです。もちろん、もっと手軽に使える場所があるのだったらそれに反対はしません。英語のキーボードにあったErase-Eazeではスペースキーが左右二分割され、左側がBackspaceになっていました。なお、現在販売されている親指シフト専用キーボードFMV-KB613、FMVーKB232はいずれも右手小指横の後退キーがデフォールトになっています。

さて、後退キーにはもう一つ、どのような機能を持たせるかという問題があります。特に、かな漢字変換との関係でどのような動きをするかは重要な問題です。現在、かな漢字変換を使って日本語を入力するには、ローマ字かな入力では、アルファベット入力→(自動)→ひらがな→(手動)→漢字かな混じり、というステップ、かな入力では、かな入力→(手動)→漢字かな混じり、というステップになりますが、この場合、後退キーのおこなう動作は、どこの段階にあるかによって変わります。これが違和感のないものとなっていることが重要です。

ローマ字かな入力では例えば、「も」を入力するのに「み」を入力してしまったとき「mo→も」は自動的に変換されてしまうので、後退キーを押すと「も」が消えて、miと入力し直さなくてはいけません。もちろん、かな入力でも後退キーを押せば一文字消えますが、問題はローマ字入力の際の入力のリズムと後退での動作のリズムが食い違うことで、こうした点をうまく折り合いを付けることが良いヒューマンインターフェースの条件です。

さて、親指シフトを日本語以外で使う場合にも、後退キーの動作については良く吟味する必要があります。例えば、ベトナム語ではnghは一つの子音ですが、後退キーを押したときにこれがいっぺんに消えるのかそれともh, g, nの順に消えていくようにするのかをきちんと評価することが必要です。また、ハングルでは、基本的に一音節一文字が原則ですが、文字は2又は3の構成要素からなります。このとき、後退キーの動作が文字単位か文字の構成要素単位か、といった点は論点になると思われます。

この記事は"「後退」キーの持つ意味"http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub17.htmを加筆、訂正したものです。

親指シフトという思想

親指をなくした人に親指シフトキーボードを薦められますか?

変な問いだと思うかもしれません。親指シフトの本質は「親指と他の指の同時打鍵」ですから、不幸にして親指を事故などで失われた方は、例えば失ったのが右の親指だったら「みおのょっ」や「ぜげでじヴ」は打てません。じゃあ、親指シフトキーボードはハンディキャップのある人に対してひどい仕打ちをしているといって非難されるべきでしょうか。

私は必ずしもそうとは思いません。これは単なる私のひいき目や勝手な思いなのかもしれませんが、親指シフトの根底に「人間の持つ能力をスムーズに引き出したい」という思想があると思うからです。ローマ字入力のような「間に合わせ」で済ませたくない、という気持ちが感じられるからです。

親指を失った人のためには、例えば親指キーの代わりにフットペダルを使ってみたらどうか(これは私の思いつきですがピアノを弾くことを考えればそれほど不自然なことではないのではないでしょうか)とか、なんとか残された能力をスムーズかつ効率的に引き出すにはどうしたら良いかを考える気を起こさせてくれるのが親指シフトキーボードです。

キーボードは文字入力をする時の人間とコンピューターのインターフェースの最前線です。だから使いやすく良いものを選ぶことが大事です。これを使いやすいものにしようとする努力をしないでコンピューターの都合や単に主流だというだけの理由で、人に無駄を強いる考え方にぞっとするのは私だけでしょうか。

この記事は「親指シフトという思想」http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub16.htmを修正したものです。

親指シフトを使うこれだけの理由(と使わない唯一の理由)

親指シフトを使うべき技術的な理由(打鍵数や入力スピード)については説得的なデータがあり、多くの人が言及もしています。ここでは少し視点を変えて、親指シフトに関しての俗説の類について考えてみました。日本語入力の問題を考えるヒントになればと思います。

1. ビデオのVHSとβと同じように複数の規格があることは非合理でいずれ多数派に統一されるから少数派の親指シフトは意味がない。

たしかに親指シフトは少数派です。そういう意味ではVHS対βの規格争いにおけるβのように見えるかもしれません。しかし、この対比の仕方こそまったく間違ったものなのです。これを以下、検証してみましょう。

VHSとβでは最終成果物(この場合はビデオカセット)の形状等が違っていて、両者には互換性がありません。したがって、どちらの規格を使うかは最終成果物を使用する者にとっては決定的な意味を持ちます。反対に、テレビ番組を見る一般の人にとってはテレビ局のビデオ規格がなんであるかは関係ありません。 テレビ局での方式がVHSだろうがβだろうがデジタルビデオだろうが見えれば良いわけだし、家庭のビデオに録画しようという場合でも問題ありません。

そうした見方からキーボード入力の問題を考えて見ましょう。ワープロやパソコンを使って作られた文書が印刷されたりホームページになったものを見て、その入力が親指シフト、JISカナ、ローマ字カナあるいは他の方式でされたか分かる人がいたらお目にかかりたいものです。

親指シフトを使おうがローマ字カナ入力を使おうができたものは同じになるのは当然です。親指シフトで入力したワードのファイルをローマ字入力の人が使い回しすることもできます。こうしたここにはっきりとVHS対βとの違いがあります。

要するに、入力方式の選択は、単に「文章の作成という最終目的に到達するのにどういうやり方が一番楽か」というきわめて簡単な問題なのです。それだとしたら、最も重要な問題は、作り手である人間にとって一番使いやすいものを選択するということではないでしょうか。

2. 日本独自の規格で国際的標準とはかけ離れていることで不利になったり、国際的摩擦の原因になったりしませんか。

確かに親指シフトは日本独自のものです。でも、これは例えばJISカナでも同じです。さらに言えば、英語のキーボードを使ったからといって、日本語を入力するのだから英語を入力するのとは異なります。

自国の言語構造に合わせたキーボードを使うことはそれこそ世界各国やっていることで、別にこんなことにめくじらを立てる人はおりません。敢えて言えば、開発途上国ほど本家のもの(英語のキーボード)をそのまま使っている傾向があるのではないかと思います。こうした国では自分たちに合ったものを開発するリソースも人材もないからしょうがありません。

3.JISで決まった規格があるのにそれから外れたものを作るのはけしからん。こういうことをするから日本の情報化は進まないのだ。

はっきりいって何をかいわんやですね。こういうことを言う人は全く物の道理が分かっていないと判断せざるをえません。入力方式の選択はきわめて個人的なものであり、そこに規格という網をかけること自体の無意味なことを理解する必要があります。使いにくいものが規格だからという理由だけで他を排除するのならば規格自体の正統性が問われます。実際にキーボードのレイアウトでは新JISというのが一時期ありましたが、結局全然普及せず現在は廃止になっています。

4. そうは言ったって、使っている人が少ないからキーボードも高いし情報も少ないし・・・。

その通りです。既成事実とは恐ろしいもので、だれも逆らうことができません(社会現象の断続平衡仮説?)。これだけが、親指シフトを使わない唯一の理由かと思います。繰り返しになりますが、入力方式の選択はきわめて個人的なものです。しかしながら、コンピューターを使って文章を作成しようという場合の快適さと生産性に大きな影響を及ぼします。この大事な問題を単に使っている人が少ないからといって、簡単に決めてしまっていいのかというのが私の問いかけなのです。

日本語入力コンソーシアム
http://nicola.sunicom.co.jp/
親指シフトの普及を目的とした技術研究組合です。通産省(当時)に提出したNICOLA配列キーボード日本工業規格 (JIS) 化要望書 http://nicola.sunicom.co.jp/spec/demand.htm には、親指シフトの優位性を示すデータが掲載されています。

本記事は「親指シフトを使うこれだけの理由(と使わない唯一の理由)」http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub12.htm を加筆、訂正したものです。

親指シフトとは

親指シフトは、キーボードを使った日本語の文字入力の方法の一つです。

もともとは富士通の専用日本語ワープロOASYSの導入と同時に開発されたもので、それまでなかった「親指と他の指の同時打鍵」という方法を使うことにより、日本語のかな文字(濁音、半濁音、拗音も含め)すべてを使いやすい30キーに配置することを可能にしました。さらに、日本語における文字の出現頻度や続き具合も考慮した文字配列を採用することで、指の動きを少なく、かつ自然なものにすることに成功しました。

親指シフトの利用者は、作家やジャーナリスト、速記者や要約筆記者、学者など文字入力を多くする職業の人に多く、その使いやすさや入力の速さで支持されています。

専用ワープロからパソコンへと文書作成作業の舞台が移る中で、親指シフトは使い続けられてきており、現在ではパソコンの主要なOSで実用的に使う環境ができています。

本ブログの作者も長年親指シフトを使っています。その使いやすさにはいつも助けられています。残念ながら、親指シフトは現在、主流の方法ではありません。このブログでは、親指シフトの普及を目指して、関連するさまざまな話題を取り上げていきます。

「親指シフト」(Wilipedia)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%AA%E6%8C%87%E3%82%B7%E3%83%95%E3%83%88

この記事は「親指シフトとは(工事中)」http://homepage3.nifty.com/gicchon/sub11.htmを改訂、拡張したものです。

親指シフトの倉庫開き

親指シフトは日本語入力の優れた方法として知られています。

これまで私は「親指シフトウォッチ」というブログで親指シフトについて書かれたブログ記事を紹介し、親指シフトの普及活動をしてきました。

その他にもホームページを使って親指シフトに関するさまざまな考えを書いてきました。こちらの方が始めたのは早かったのですが、更新がブログに比べると面倒だったりしたのでこのところ停滞気味でした。

ブログは更新が容易で、トラックバックやコメントといった読む人からのフィードバックを活かす機能も豊富です。そこで、これまでホームページの方に書いた記事を中心にできたら新しい記事も加えていきたいと考えて、このブログを開設することとしました。

いくらかでも見やすいものになればと期待しています。親指シフト関係の他のブログ同様、ご覧になっていただけると幸いです。

杉田伸樹(ぎっちょん)

親指シフト関係リンク (筆者のもの)

親指シフトウォッチ
http://thumb-shift.txt-nifty.com/

ぎっちょんのホームページ
http://homepage3.nifty.com/gicchon/index.htm

親指シフト on Linux
http://thumb-shift-on-linux.seesaa.net/

親指シフトブックマーク
http://b.hatena.ne.jp/gicchon/

親指シフトを世界へ!掲示板
http://8316.teacup.com/gicchon/bbs
プロフィール

SugitaNobuki

Author:SugitaNobuki
杉田伸樹(ぎっちょん)
親指シフトの普及活動を続けています。
約38年の公務員生活を終え、現在は大学教員です。

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